日本で約20万人程度の患者がいるとされている、パーキンソン病。10万人あたりに100〜300人の割合です。
50歳を超えれば誰でも発症する可能性がある病気です。
家族や自分が発症するのかどうか、不安になりますよね。
病気と性格との因果関係は証明されていないものの、発症する人の性格にはある程度の傾向があるという報告があります。
この記事ではなりやすい性格、およびパーキンソン病の予防と症状の改善に何をすべきかについて解説します。
記事を読み性格の傾向や予防・改善策を知ることで、病気に対する不安がやわらぐでしょう。
パーキンソン病とは、脳の神経伝達物質であるドーパミンが減少して起こる病気です。ドーパミンが減ると、神経細胞同士の情報伝達がうまくいかなくなり、さまざまな症状として現れます。
発症すると、おもに以下の表のような症状が出やすくなります。
運動症状 | 非運動症状 |
手足が震える | 便秘や頻尿になる |
動きが遅くなる | 立ちくらみが起こる |
動きが小さくなる | やる気が出ない |
歩行時に足がすくむ | 気分が落ち込む |
腰や首が曲がり姿勢が悪くなる | 夜眠れない |
表情が乏しくなる | 昼間に眠くなる |
飲み込みにくくなる | 上半身の汗が多くなる |
声が小さくなる | 嗅覚が低下する |
パーキンソン病の初期では、すぐにそれだとわかる症状が出ないこともあるようです。以上いずれかの症状を感じたら、パーキンソン病の疑いも視野に入れましょう。
症状について詳しくは、「パーキンソン病の症状を徹底解説」をご覧ください。
画像参照元:鳥取大学医学部神経内科「パーキンソン病の疫学」のデータを元に筆者が作成
現在、性格との因果関係も証明されてはいませんが、鳥取大学がおこなった調査ではいくつかの傾向があるという結果が出ています。
また、遺伝でパーキンソン病になるとの見解は確証されていません。1親等内にパーキンソン患者のいる家族が発症する確率は、わずか5〜10%といわれています。
ここではパーキンソン病になりやすい性格の傾向として大きく2点に分けて解説します。
パーキンソン患者が病気になる前の性格の特徴として非社交的、内向的などの性格があげられます。
非社交的な生活を続けると、他人と接するとで得られる脳への刺激が減るからです。
鳥取大学が患者を対象にとったデータでも、それぞれ60〜80%の人が非社交的・内向的な傾向にあるという結果が出ています。
非社交的で内向的な人は、自分から誰かに話しかけたり、他人と接するのが苦手です。
結果、脳の活性化が少なくパーキンソン病を発症しやすくなるといわれています。
ほかにも、感情の起伏が少ない点もパーキンソン患者の病前の特徴です。
人間の脳からは、うれしい、楽しい、感動したなどを感じたときにドーパミンという脳内物質が分泌されます。
感情の起伏が少ない方の場合では、ドーパミンの分泌量が少なく、それがパーキンソン病を引き起こす原因になると考えられているのです。
性格面以外のパーキンソン病になる原因として、タンパク質の不足があげられます。
繰り返しになりますが、パーキンソン病は脳内のドーパミンが減少して起こる病気です。
ドーパミンはタンパク質成分です。
タンパク質が極端に少ないとドーパミンの分泌量が減り、パーキンソン病を発症しやすくなると考えられています。
パーキンソン病患者は、アミノ酸(チロシンやトリプトファン、メチオニン、システイン、グルタチオンなど)が低下しています。
植物性タンパク質だけではこれらのアミノ酸を十分にはとれません。
植物性タンパク質だけでなく動物性タンパク質もバランスよくとることが、パーキンソン病の予防には効果的です。
また、筋肉の生成には動物性タンパク質が必要不可欠です。タンパク質の摂取量が少ないと筋肉の生成スピードが遅れ、筋力の低下が起こりパーキンソン病につながるリスクがあります。
パーキンソン病は発症する少なくとも10年前から体の中ではじまっている病気です。
その間も発症の予防や初期の段階で改善できることはいくつかあります。
今回はその中から、以下の4点に絞ってご紹介します。
パーキンソン病の予防や改善として最初にお伝えするのが食事内容の見直しです。
パーキンソン病の予防や改善には動物性タンパク質が必要と前述しました。しかしそれだけではパーキンソン病の予防や改善はできません。
食材に含まれている栄養成分は単体ではなく、他の栄養素との相互作用によって、はじめて力を発揮するからです。
具体的には、緑黄色野菜や魚、オリーブ油、ナッツなどを中心にとる「地中海式」の食事がおすすめです。これらをとっている人はパーキンソン病になりにくいという研究結果もあります。
そのほか、大豆もおすすめです。
大豆に含まれるチロシンという成分にはドーパミンの分泌を助ける働きがあり、これがパーキンソン病の予防や改善に役立ちます。
豆腐、納豆、おから、きな粉など、積極的に摂るとよいでしょう。
少量のカフェインの摂取は、パーキンソン病の改善に役立つといわれています。
カフェインにはドーパミンの減少を抑制する働きがあり、適度に摂ることがパーキンソン病の予防に役立つことがわかっているからです。
あらゆる大学病院などで研究がおこなわれ、結果が実証されています。
カフェインはコーヒーに多く含まれる成分です。ぜひ積極的にとってみましょう。
なお、コーヒーは飲みすぎると胃粘膜を荒らす可能性があるため、ホットコーヒーなら1日3杯程度に留めておくことをおすすめします。
コーヒーのほかには緑茶もおすすめです。
緑茶のカフェインや緑茶ポリフェノールもパーキンソン病の予防や改善に役立つと考えられています。
ただし大量にカフェインをとるとトイレが近くなる、胃がムカムカする、目が冴えて眠れなくなるといったリスクが高まるので、ご注意ください。
人との会話を楽しむことも、パーキンソン病の症状を改善する方法の一つです。
他人と接し脳が刺激されると、ドーパミンの分泌量が増えパーキンソン病の改善に役立つからです。
人と接するのを得意としていない方の場合、そもそも人が多い場所に足が向かないかもしれません。
しかし他人と接することに慣れれば、会話することの楽しさ、意見が合う人を見つけたときの嬉しさ、知らない情報を得た驚きなど、さまざまな感情が湧くでしょう。
結果、脳が刺激されドーパミンが分泌されやすくなります。
パーキンソン病を発症しても、初期段階ではまだ歩けますし顔の筋肉も動かせます。その段階で勇気を持って、他人と接する機会を増やしてみましょう。
他人と接していて不快な思いをしたところで、あなたに不快感を与えた人物とは無理せず接しなければそれでおしまいです。怖がる必要はありませんよ。
パーキンソン病の予防や改善で4番目におすすめするのは映画を見ることです。
映画鑑賞では、視覚と聴覚から情報が飛び込んできて、それによって刺激を受けた脳からは、ドーパミンが分泌されやすくなります。
アクション映画、コメディ映画、SF映画など、あなたが興味があって、面白いだろうと感じる映画を積極的に観てみましょう。
大切なのは「いかに脳に刺激を与えてドーパミンを分泌させるか」ということ。
映画鑑賞があまりお好きでないという方も、この機会にひとつだけでも映画を見てみてはいかがでしょうか。
パーキンソン病の予防や改善策で最後にお伝えするのは、運動です。
運動不足による血流の悪化が、筋肉のこわばりを引き起こします。
パーキンソン病で重篤な症状が出ると、最終的に全身の筋肉を動かせなくなって、会話もままならない状態になることがあります。
そうならないためには、無理なく行える運動で筋肉に柔軟性を持たせておくことが重要です。
実際にパーキンソン病の治療には運動療法もあり、パーキンソン体操や筋肉増強運動、呼吸運動など、あらゆる部位の筋肉にアプローチする方法が採用されています。これらの運動が、症状がやや進行したときにおこなわれることが多いようです。
パーキンソン病の初期段階なら、ご自身で行える運動で改善を目指すのがよいでしょう。
たとえばウォーキング、スロージョギングなどの運動なら、筋力が落ちてきた方でも気軽に取り組めます。
前述したウォーキングやスロージョギングは、パーキンソン病初期の方にはおすすめできる運動です。
病状が進行している場合は、筋肉の硬縮により屋外での運動で事故のリスクが高まります。
しかし、ここで運動をあきらめる必要はありません。
こちらでは「あしふみ健幸ライフ」の家庭用健康器具をご紹介していますが、これがあれば室内でイスやソファに座ったまま運動できます。
パーキンソン病が進行中の方でも気軽に運動に取り組めておすすめです。
使い方は簡単で、足を乗せて負荷をかけずに足踏みするだけ。
大腿四頭筋を動かして歩く力を維持したり、腸腰筋をほぐして血行を改善することで筋肉のこわばりを防ぎます。
「あしふみ健幸ライフ」を使えば、パーキンソン病で起立や歩行が難しくなっている方でも、楽しみながら運動に取り組めるでしょう。
あしふみ健幸ライフは、座ったままで歩行運動ができる
画期的な健康器具です。
ご両親へのプレゼントにもおすすめです。
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