「少し歩いただけで足がしびれる」
「足の裏に何か貼り付いているような違和感がある」
「針でチクチク刺すようなしびれがある」
など、原因不明の足のしびれにお悩みではないでしょうか?
高齢者の足のしびれの原因として多い疾患に「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)があります。
この記事では、腰部脊柱管狭窄症の症状や、足のしびれを和らげるために自宅でもできる対策をお伝えします。
足のしびれの原因と対策を知れば、歩行に自信がつき、散歩やお買い物も楽しくなるでしょう。ぜひご一読ください。
脊柱管は、背骨、椎間板、黄色靭帯などで囲まれた脊髄が通る空間です。
加齢とともに背骨の変形や、椎間板が膨らむことで脊柱管が狭くなります。40歳を過ぎるとほとんどの人の脊柱管が細くなるといわれています。
典型的な症状は、間欠跛行(かんけつはこう)です。
脊柱管狭窄症患者の6〜8割に見られ、少し歩いただけで下半身にしびれや痛みが生じます。前かがみになって少し休むと回復するのが特徴です。
足のしびれのほかにも、お尻周りに冷感や灼熱感を感じる感覚異常や、もっとひどい時には排泄障害になることもあります。
脊柱管が狭くなると、脊柱管の中を通る神経が圧迫されて炎症が起きます。
その状態が続くと、神経への血流が滞り酸素や栄養が届かなくなります。その結果、神経が酸欠状態になりしびれが生じるという仕組みです。
しびれの感じ方は、人によって異なります。
ビリビリと電気が走るようなしびれ、針で刺されるようなチクチクした痛み、足の裏に紙が貼られるような感覚など、さまざまです。
神経の圧迫によるしびれを改善するには、神経周辺の血行をよくして圧迫をゆるめ、足腰の筋力を維持するのが効果的です。
現在の脊柱管狭窄症の治療では、薬物療法とともに運動療法が有効だとされています。「腰部脊柱狭窄症診療ガイドライン2021」でも、運動療法が提案されています。
ご高齢の方でも自分に合う運動療法でしびれを改善し、手術を回避できる例がよくあるということです。
ウォーキングや足踏み運動によって血行の促進と筋力を維持すれば、間欠跛行の悪化防止やしびれの改善につながります。
参考文献:飯塚晃敏編「脊柱管狭窄症 腰の名医20人が教える最高の治し方大全」わかさ出版(2020/1/15)
西良浩一著「運動を頑張らなくても脊柱菅狭窄症がよくなる1分ほぐし大全」わかさ出版(2023/3/14)
神経の圧迫からくるしびれには、ウォーキングや足踏み運動が効果的だとお伝えしました。
「ウォーキングは天候に左右されるので続ける自信がない」「わざわざ着替えて外に出る準備が大変」という方には、室内での足踏み運動がおすすめです。
足踏み運動は硬くなった筋肉をほぐし、神経の圧迫もゆるめるので、足のしびれ対策に効果的な運動だといえます。
室内でできる「その場足踏み」や「踏み台昇降」についてくわしくは、室内でウォーキングの代わりになる運動【高齢者や下半身ダイエットに!】
の記事をご参照ください。
とはいえ、ウォーキングも足踏み運動も「足が痛くてできない」「続けられるか不安」と思う方もいらっしゃると思います。そんな方におすすめなのが、器具を使った「ながら足踏み運動」です。心身ともに負担が少なく、テレビを見ながら、読書をしながら簡単に続けられるとご高齢の方にも好評です。
特許を取得した仕組みと半円の力により、同じ時間ウォーキングした場合と比べて、足を動かせる回数が約3倍にもなります。
また最小限の力で踏み込めるので、脊柱管狭窄症で足にしびれや痛みのある方でも簡単に足腰を鍛えられます。
足のしびれには、腰部脊柱管狭窄症以外の病気が隠れている場合があります。お伝えするのは、あくまでも代表的な病気と症状です。
しびれ以外にもこちらでお伝えするような症状がある場合、まずは医療機関で受診しましょう。
またしびれが1週間以上続いたり、ひどくなったり広がったりする場合も自己判断はせず早めに受診してください。
【足のしびれが出る病気の一例】
原因の部位 | 病気 | 足のしびれの症状 |
頭 | 脳血管障害(脳卒中)
脳腫瘍 |
片側の手足がしびれることが多い |
脊椎 | 椎間板ヘルニア | 片足がしびれやすい
もしくは片側の方がしびれが強い |
末梢神経 | 足根管症候群 | 足の裏から足の指にかけてしびれる(足の甲とかかと以外) |
内科疾患 | 糖尿病性神経症 | 糖尿病を放置すると末梢神経に障害が起きてしびれる |
以下、それぞれの疾患の症状をよりくわしく解説します。
おもに高血圧が原因で、脳の血管が詰まる脳梗塞、血管が破れる脳出血の2つを脳血管障害または脳卒中といいます。
脳が原因のしびれは片側の手足におこることが多く、その他、頭痛、めまい、舌のもつれが起こることがあります。顔の半分や手足が動かずしびれる、またはろれつが回らなくなった場合には救急車を呼んですぐに検査を受ける必要があるので要注意です。
脳腫瘍は、頭蓋骨の中にできる腫瘍全般を指します。
腫瘍が大きくなると周りにむくみが生じ、頭痛や聴覚、嗅覚、触覚、言語理解力が損なわれることがあります。腫瘍が影響する部位によってほかにもさまざまな症状があるため、異変を感じたら直ちにに受診しましょう。
椎間板は、背骨の骨と骨の間でクッションになる働きをする軟骨です。
どの椎間板がヘルニアを引き起こしているかによって、痛みが出る部分が違います。
足のしびれに関するヘルニアでよくある症状が、坐骨神経痛です。
神経根への圧迫が強いと膝や足がしびれたり、筋力が低下したりします。そのほか排尿・排便障害が出ることがあります。これらの症状が現れた場合は、直ちに受診しましょう。
足根管症候群とは、かかとと足の裏の神経が圧迫されたり損傷したりしてしびれや痛みを引き起こす病気です。
しびれが起こる部位はおもに足底の内側や外側で、多くの場合両方に症状が出ます。
しびれの他に冷感やほてり、足裏に異物が付着したように感じることもあります。
糖尿病性神経症は、糖尿病によって引き起こされる障害です。末梢神経に障害が起きてしびれが現れるほか、運動障害・知覚障害・自律神経障害などを引き起こします。
具体的にはものが二重に見えたり、痛みや寒冷を感じにくくなることがあります。
その他自律神経の障害により、立ちくらみや便秘、下痢、排尿や発汗異常が現れることも。
自己判断で放置すると免疫力の低下や血液循環の悪化で足先の組織が死んでしまうこともあるため、少しでも異変を感じたら医療機関を受診しましょう。
参照元:
厚生労働省「e-ヘルスネット」
高齢者に多い足のしびれの原因として、腰部脊柱管狭窄症による神経の圧迫を中心にお話ししました。
しびれの原因は多岐にわたるため、お伝えした症状のどれにも当てはまらないこともあります。ほかに考えられる原因としては。血流の悪さやビタミン不足があります。
高齢になり背中を丸めた姿勢が続くと血流が下がり、しびれが起こりやすくなります。
栄養素では、ビタミンB群・ビタミンEなどの欠乏によってしびれが生じることも。
特に気をつけるべきは、脳血管障害や糖尿病などの疾患からくる足のしびれです。少しでも異変を感じたら自己判断ではすまさず、必ず病院で受診しましょう。
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