2025.02.22 リハビリテーション

【パーキンソン病のすくみ足対策】リハビリを習慣にして歩行改善

パーキンソン病における「すくみ足」とは、歩き出そうとしたときや方向転換するときに足が前に出なくなる症状です。

すくみ足があると転倒リスクが高まります。

毎日のリハビリや運動習慣を取り入れ、筋肉をほぐす対策をしましょう。

この記事では、

  • ・すくみ足の原因
  • ・トレーニングやリハビリなどの対策法
  • ・突進歩行・小刻み歩行との違い

について、詳しく解説します。

毎日の生活にトレーニングやリハビリを取り入れ、歩行の改善を目指しましょう。

トレーニングを続ける自信がない方には、

足踏み器具を使って毎日かんたんにリハビリを続けられる方法もおすすめです。

 

すくみ足になる原因

まずは、すくみ足の原因を3つに分けて見ていきましょう。

  1. 1)神経伝達の異常
  2. 2)筋肉のこわばり
  3. 3)環境や心理的な要因

神経伝達の異常

パーキンソン病は、脳の「黒質(こくしつ)」という部分でドーパミンが減る病気です。

ドーパミンには「体をスムーズに動かす指令」を出す役割があります。
ドーパミンの減少により、運動制御に関わる神経伝達物質とのバランスが崩れます

すると、運動の開始や切り替えのコントロールが難しくなりすくみ足が起きやすくなるのです。

筋肉のこわばり

ドーパミンが不足すると、大脳基底核が筋肉の調整を誤って、過剰な筋緊張(リジディティ)が起こります。

筋肉の過剰なこわばりは、脚の可動域の低下を引き起こします。

たとえば、足を前に出す動作がスムーズにできなくなるのが大きな原因です。

とくにすねや太ももの筋肉が硬くなると一歩目が出しにくくなります。
ストレッチやリハビリで、筋肉の柔軟性を保つ対策が必要です。

環境や心理的な要因

すくみ足は、ドアの前や狭い通路、信号が変わりそうな場面などで起こりやすいとされています。

「ここで止まったらダメだ」とあせると、心理的にブレーキがかかり、余計にすくみ足が強くなることも。

たとえば方向転換するときや、目的地に近づいたとき、ストレスや不安を感じるときなどにはすくみ足になりやすく、注意が必要です。

 

すくみ足と突進歩行・小刻み歩行の違い

パーキンソン病で見られる歩行障害として、すくみ足のほかにも突進歩行小刻み歩行があげられます。

それぞれ異なる特徴をもつので、以下の通り違いを整理しました。

すくみ足 突進歩行 小刻み歩行
特徴 足が地面に貼りついたように動かなくなる 前のめりになり、止まれずにどんどん速く歩く 歩幅が極端に小さく、すり足で歩く
原因
  • 歩くリズムの障害
  • ドーパミン不足
姿勢反射障害(バランスを取る機能が低下)
  • 筋肉の硬さ
  • 姿勢の変化

すくみ足は「止まってしまう」ことが特徴で、突進歩行や小刻み歩行とは違うタイプの歩行障害だといえます。

 

すくみ足の対策とリハビリ方法

ここからは、すくみ足の対策として、トレーニングやリハビリ方法をご紹介します。

1)メトロノーム歩行

歩行リズムを意識する運動です。

やり方:

メトロノームや音楽を使って、一定のリズムに合わせて歩く。

1分間に90~110拍くらいが目安です。
すくみ足が出たときに、リズムに意識を向けると動きやすくなるでしょう。

ポイント:

「トントントン」とリズムを意識すると足が出やすくなります。頭の中で「1、2、1、2」とリズムを刻むだけでもOK。

2)床に線を引いて歩行練習

視覚的に歩行をスムーズにする練習です。

やり方:

床にテープや棒を置き、それをまたぐように歩く。

すくみ足が出そうなときに「目の前に線がある!」とイメージするのも効果的。

ポイント:

目標を視覚化することで、足が出やすくなります。

実際に線がなくても、脳内で「線を飛び越える!」と想像するだけでもOK。

3)方向転換トレーニング

歩行時の大きな動作を意識する練習です。

やり方:

方向を変えるとき、歩幅を大きくしながら円を描くように回る。

ポイント:

小さな動きはNG。大きくゆったり動くとスムーズに回れます。
90度ではなく、大きく180度回るイメージで。

4)下半身の筋力強化トレーニング

太ももやお尻の筋肉を鍛えることで、歩行が安定します。

やり方:

  1. 1)椅子に座った状態から、ゆっくり立ち上がる
  2. 2)ゆっくり座る
  3. 3)10回 × 3セットが目安

ポイント:

座るときは、ドンッと座らないように意識する

番外編:即効性のある対処法

番外編として、すくみ足が出たときにすぐできる対処法をご紹介します。

それは「1歩目だけ後ろに引く」方法です。

歩き出しが止まるときは、前に出ようとせず、まず片足を後ろに引いてみましょう。

すると、その反動で前に足が出やすくなることがあります。

 

補助具の活用で無理のない「すくみ足」対策を!

すくみ足対策には、下半身の筋力アップも重要だとお伝えしました。

それ以上に、無理なく継続できることが大切です。
ご家庭で日常的にリハビリができれば、歩行の改善が期待できるでしょう。

「あしふみ健幸ライフ」は、下半身の筋肉をほぐし、毎日簡単に筋力アップができる器具です。

足や腰にいたみのあるかたや、下半身の筋肉のこわばり対策としてもご愛用いただいております。
※効果には個人差があります。

最低限の力で踏み込めるので、すでに脚の筋肉が硬くなっているかたでも無理なくご使用いただけるのが特長です。

テレビを見ながら、読書をしながら気軽に「ながら運動」できるのでご家庭での筋トレにおすすめ。

毎日のトレーニング、リハビリなどに「あしふみ健幸ライフ」を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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